大三島に移住した某薬剤師の脳みその中

生き物らしく生きたい!と思い大三島へ。毎日が冒険。

美容院が絶望的に苦手だ、という話。

美容院が絶望的に苦手です。

 

 

 

ドライヤーだけでも大嫌いなのに(耳元でゴー!って音がするとか、苦行以外何でもないと思う)、「アテクシ美容には気を付けてますことよ」「流行の最先端ですのよ」「美意識エベレストですのよ」な雰囲気がもう、とにかく無理。

 

アシンメトリーで人生のバランスまで崩していそうなお兄さんとか、ツートンカラーのキノコのお姉さんとか、不思議の国から来たようなスタイリストさんたち(失礼!)から「この髪型似合いますよ!」とか勧められてもマジ信用できん、きっと不思議の世界に引き摺り込もうとしてる。

オシャレヒゲのセミフォーマルおじさんとか、コンサバ系ナチュラルお姉さんとか、そういうスタイリストさんもいるけれど、きっと彼らも実はマッドハッターの弟子とか、ハートの女王の子分とかだと思う。(個人の感想です)

 

「ボタニカルでオーガニックだから無条件で髪にいい!」とか「水素水でうるおいUP」とか非科学的なことを次から次へと息吐くように言う感じも無理。その吐息で何人の諭吉さんを誘拐してきたんだ?「学問のすすめ」読んだ?

 

そもそも、美容院にて「あーしてほしい」「こーしてほしい」と伝えるのがとにかく恥ずかしい。
美意識エベレストワールドで、不思議の国の住人に、消しクズみたいな顔した私が「春っぽい明るいカラーで、抜け感あるゆるふわミディアムボブにしてほしい」とか言うんでしょ。いやー、無理無理。舌が裂けても言えん。絶対に言えん。誰かの命がかかったり、大金を積まれたら言うけど。そうでもない限り言えん。

 

ところが人間とは愚かなもので、「あの女優さんの髪型素敵」とか「思い切ってベリーショートにしてみたい」とか、そういう浅はかな望みが少なからずあるもの。

結局、毎回そういったものはすべて胸の奥にしまうものの、言えなかった歯痒さと、言って事故にならなかった哀しい安堵感と…「美容院」と聞くとその辺のしょっぱい思いが胸の水分を奪っていくような感覚がするのです。

 

かくして、「全体的にひとまわり短く整えてください。」という便利な魔法の呪文をいつ頃からか唱えるようになったものの、「そうですか…んー、少し毛先軽くしますか?」とか「前髪は長めに残しますか?それとも短く切ります?」とか言われたときには無事爆死。
テンパりながら「そうですね、軽くしてください。」とか「残しておきます。」とか答えるものの、出来上がった姿を見ても何が軽くて何が残ってるのか不明だし。

 

 


そんなこんなで髪を切るのに毎回ハゲるほど悩むのです。

いっそのこと丸ハゲになってくれたら美容院に行かなくていいのに。
例の呪文を練習しつつ、頭の中の想定問答集をひたすらめくり…もう嫌だぁ!!!

 

結局、毎回10分カットに行ってしまう。

単純に「その場にいたたまれないから、時間が短ければ短いほどマシ」という理由で。

それでも100mダッシュぐらい心臓が暴れる。

 

 

 

ヘアドネーションの時は良かったなぁ…目的がはっきりしてたから、それだけクリアできれば充分だったし、だからこそわりとリラックスして美容院に行けた。

あんなに「美容院に行くぞー!」と前向きに思えたことって、ない。

出来上がった姿も「おおー、短くなった部分が寄付されるのね!」という満足感があった。

 

 

 

私が美容院に望むサービスは「あなたも一緒に登ろう!美意識エベレストの登り方講座」ではなく「プロ登山家から見た事故らないルート取り(登山しない選択肢も含む)」だったりするのです。

 

「フォーマルでも浮かない」「肩につかないか、一つにくくれる」「パーマしない」「手入れは極力したくない」「エラが張ってる」とか、キーワードや問診票の答えをスタイリストさんにあらかじめ送っておいて(必要ならば写真も)、私がお店に行く前に勝手に髪型を決めておいてくれないかなぁ。


消しカス顔の美意識ゼロの人間が変にイメージ膨らませて人前で腐った甘い夢を吐くようなセルフ公開処刑をしなくていいだけ幸せなんだがなぁ。

雛人形、雑感

独身時代、夫婦だけ時代を終え、「子育て時代」を迎えているわけですが、忙しいながらも小さな発見がたくさんあって面白いものです。

普段気にしないような小さな草花、水面のきらめき、雲の流れなど、すべてが娘には初体験、大発見。

娘とみる世界はとても楽しいです。

 

そして、季節ごとのイベント。

せいぜいお店のポップや内装、季節商品で感じていた「ネタ」としてのイベントが、実は「思いや願い」を乗せたものだったんだなぁ、と感じます。

 

雛人形を出しました。

私が小さいころに飾ってもらっていた雛人形

時代と共に内容は変わってきているとはいえ、むかし、むか~しから「我が子の成長を祈る」気持ちが続いて今日も「雛祭り」というイベントが残っているんだなぁ、と思うとちょっと胸が熱くなります。

 

毎日を生きるだけで忙しいのに、「雛人形を出して飾る(しかも出したら片付けもしなきゃいけない)」みたいな面倒くささの塊みたいなことをしてバカだなぁ…なんて冷めたことを思うタイプの人間ですが、それでも飾って良かったです。

せめて娘が幼いうちぐらいは毎年出してあげよう、と思った次第です。

 

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したいこと(備忘録)

どうにもこうにもいろいろポンコツで、あれこれ忘れるのでメモ。

これがワタクシの生きる目的だ!!(言うのはタダ!!)

 

育児と家事

*限界まで手を抜きつつ節約する

*楽しめるように努力する

とにかく、ルーティンに疲弊しないことが最重要課題。ルーティンに余裕がないとトラブル対応も出来ないし!

 

お茶に関して

*栽培

*加工法の勉強

*世界のお茶やそれに関する歴史や文化などの勉強

*トマリギ(ゲストハウス)での提供法をさらに考える

自家栽培、加工に関しては担当は夫氏。私は応援 & 臨時労働員として活動。

現在、トマリギでは宿泊者に対してウェルカムティー(無料)、希望があればさらにドリンク(有料)としてお茶をお出ししています。

…が!!

もっとお茶を楽しんでほしい!

比べたり、実演したり、そういうことを楽しんでほしい!!

あれこれ検討中。

(さらに長期展望として、お昼の喫茶?なども考えたいところ。)

 

トマリギに関して

*日々の業務を丁寧に(慣れて疎かにならないように!)

*課題点の洗い出し、業務改善

*施設管理

*情報発信

*インバウンド対応力向上

ありがたいことに、今までお泊まりいただいたお客様には「よかった!」「快適だね!」「また来ます!」など嬉しいお言葉をいただいています。

素敵なお客様にたくさん出会えて、ゲストハウス はじめて良かったなぁ、とじわじわ喜びを噛みしめるばかり。

ただ、少しずつ課題も見えてきていますし、トラブル対応や繁忙期の業務など、経験するほかない部分もあるので、まずは一年、とにかく頑張るぞー!としか言えないですね。

 

仕事に関して

*職場復帰

正直、不安。

育児、家事との両立も不安。

配属によってもいろいろ変わるので、時間を効率よく使ってその場所に合った知識や経験を積み上げていくしかないですね…!

 

趣味のこと

多肉植物(ハオルチア)、庭いじり

*音楽

*ミシン遊び、裁縫

*お菓子作り

*たまーに旅行

消しゴムはんこ

正直、遊びがないと生きていけないタイプの人間なので、趣味と言えど立派な生きる目的。

いかに他の必須のことを効率よくこなして時間を捻り出すか、細切れの時間に趣味のあれこれを押し込むか、そのへんが肝になります。

まぁ、育児が増えた分、そうそう遊んでばかりいる訳にはいかないですけれどね。

あわよくば、趣味と実益を兼ねたい。

 

夫婦間の情報共有

*育児、家事

*トマリギ

あえて書いておく。

職場復帰して単純に接触時間が減る分、意識しておかないと。

 

 

 

重要なのはこれくらいかな…多いな…。

しかもそれぞれの項目にさらに細かくしたいことがぶら下がっている状態。

 

膨大な「したいこと」を前に、以前ならきっとアタフタしていたはず。

 

でも、最近は

「書き出して寝かせておく」

「お金で解決しても良いと考える」

「人と比べない」

ことが出来るようになってきました。

だいぶ気が楽になって、しかも処理能力が上がったように思います。

 

 

 

明日が来るのが、楽しみ!

朝起きるのは辛いけれど!

(昔から朝が苦手です。早起きだろうと、朝寝坊だろうと、とにかくしんどい!鉛のように身体が重い!何とかならないかなぁ。)

『馬鹿』でひとつ賢くなった話

昔から生き物全般なんでも好きです。

見てて楽しいのは哺乳類と鳥類、知れば知るほど奥が深いのは昆虫と魚類、興味が尽きないのは微生物と植物…。

 

なかでも特に好きなのが、犬と馬。

人との関係性が、とにかく凄い。(自分の語彙力のなさを恨む…!)

知能が云々、ということではなく、犬や馬が人を理解して、人が犬や馬を理解して…何世代も、何世代も、長い時間をかけてお互いに愛し愛され出来上がってきた今日の関係性。

これが、たまらなく愛おしい。

(猫も歴史は長いけれど、猫は猫の世界、人は人の世界で生きていたけれど、たまたま共存できて、コミュニケーションも取れた、と言った感覚。それはそれで愛おしいし、猫そのものは美しいから尊い…けれど、犬と馬と人の関係性はそれを超えたところにある気がします。)

 

 

 

そんな私なので、一時期、乗馬をかじってたことがあります。

正反動でアワワアワワになるぐらいのレベル、と言えば業界の方はご理解いただけるでしょうか?

身も蓋もない言い方をすれば『下手くそ』です。

 

 

 

ただ、馬たちは本当に賢いのは乗馬で『人馬一体』になれない私でも、よく分かる!

人と同じかそれ以上に性格や気質がいろいろあって、当然相性もあるし、気候や体調やちょっとしたことで機嫌が良くなったり悪くなったり。

歳を取るごとに性格がひねくれたり穏やかになったり、そのへんも人と一緒。

騙したり騙されたりもあるし、緊張したり焦ったりするのも一緒。

草食動物なぶん犬より繊細で、身体が大きいぶん犬より大胆な気がします。

 

 

 

そう、それで、昔から疑問に思っていたんです。

『馬鹿』って、なんで馬と鹿なんだろう、って。

鹿がどうかは分かりませんが、少なくとも馬は特別に賢い。

おそらく、今よりも濃密に馬と暮らしを共にしていた昔の人達はその賢さは分かっていたはず。

馬と鹿が愚かな生き物キング&クイーンみたいに言われるのは腑におちない!

 

 

長年、疑問に思っていたのに、ついつい調べ忘れてはや10年20年…やっと先日、調べて納得!

 

 


日本大百科全書 18』(小学館 1994)
p.580「ばか」
梵語で「痴」を意味するmoha(慕何)や「無知」の意のmahallaka(摩訶羅)の転というが、破家(家財を破るほど愚かな意)の転義ともいい、語源については諸説がある。

 

 

 

他にも、語源には諸説あるようですが、少なくとも『馬や鹿のように愚かな様』といった説明は見つかりませんでした。

 

 

 

何事も調べてみるものだなぁ…長年のつかえが取れて、スッキリ。

誤解を受けている馬や鹿は気の毒だけれど、広い世界のなかで日本だけの話なので取るに足らぬことでしょう。

 

 

 

調べたついでに馬系英語表現をいくつか。

 

You can lead a horse to the water, but you can’t make him drink.

(馬を水場に引いていくことはできるけれど、飲むかどうかは本人次第。あれこれ教えたり環境を整えたりはできても、やるかどうかは本人次第、という意味。)

 

Even the best horse stumbles.

(名馬も躓く。猿も木から落ちる、と同意。)

 

Never spur a willing horse.

(やる気のある馬に拍車をかけるな。やる気の人に叱咤激励してやる気を削ぐな、という意味。コレ、乗馬する人はめっちゃ分かると思います。馬の性格によっては拍車のタイミング間違えるとヘソを曲げるんですよね…。)

 

Misfortunes come on horseback and depart on foot.

(不運は馬に乗ってやってくる。そして歩いていなくなる。嫌な事は突然やってきて、何事もなく思えるようになるまでは時間がかかる、といった意味。)

 

The horse is God’s gift to mankind.

(馬は神が人に与えた賜物。アラブの格言だそう。アラブといえば優れた馬の産出国ですしね!同意!激しく同意!)

 

 

 

ちょっとしたお勉強になりました。

馬、素敵だなぁ。好きだなぁ。

 

あぁ、髪さま…

産後脱毛について。

 

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産後2~3か月目ぐらいですかね、もう、恐ろしいぐらい髪の毛が抜けたのは…。

毎回お風呂の排水口が詰まって、服も、枕も、床も、とにかく髪の毛だらけ。

櫛で髪をといたら必ず抜ける。

娘も気が付けば毛まみれ。

産前にガバッと髪の毛を切っていてよかった…ロングだったら「人毛絨毯」が作れるほどだったのでは…?!

 

 

で、ここまでは聞いていたんですよ。

抜けるよ、って。

心の準備も多少はできていました。(それでも驚いたけれど。)

 

 

産後7~8か月になって、なんとなくお風呂の排水口につまる毛が少なくなって、「やれやれ…やっと脱毛も落ち着いてきたか…」と思ったら…今度は…

 

 

アホ毛がすごい!

 

 

まるで春の野原のように一斉に生えだす新しい髪の毛。

ミディアムショートのなかに五分刈りが潜んでいる!!

新しい髪の毛が生えてきたのは正直嬉しいけれど、なにこのヘアスタイル!!

 

 

これは盲点だった…そして対応のしようがない…。

全体を五分刈りにするというのも一つの手だが、職場復帰も迫ってきている中、賢明な判断とは言えない…。

撫でつけても不屈の精神で立ち上がるアホ毛たち。

素直にもう少し長くなるのを待つほかないのか…?!

 

 

最近の悩みは兎にも角にもこのアホほど生えてきたアホ毛たち。

ヘアースタイルが二重構造。

世の中のオシャレでステキなママンたちはどう乗り切っているの??

コストをかけずに、手間をかけずに、この春の野原をおとなしくさせる方法はないものでしょうか…。

薬のシートバラバラ現象

久しぶりに薬剤師っぽいことを。

薬のシートバラバラ現象に物申したい。

 

高齢の方に多いのですが、とにかくご丁寧に一錠ずつはさみで薬のシートをバラバラに切ってくださるんです。

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なんともご丁寧に…

 

手が不自由で小銭を出すのにも苦労されるような方でも、この薬シートバラバラ作業には涙ぐましい努力をされているようです。

高齢の患者さんの残薬を確認させていただいた際、バラバラになっていない方のほうが少ないぐらいです。(個人の感覚ですが。)

 

これが厄介なんですよね…。

ピルケースやカレンダーに日にちごとに分けたり、旅行のために数日分だけ持ち歩きたい、という場合は「バラバラに切る」のは悪くないと思うのですが、そうでない場合はかなり危険なんです。(大きな缶や袋にバラバラにした薬を全部一緒くたに入れて保管している、机の上になんとなくバラバラにした薬を置いている、など)

ざっくり4つぐらいの理由があります。

 

 

 

①患者さん本人で管理しにくくなる

バラバラにすると、種類も数も分かりにくくなるんですよね…。

高齢になると複数の薬を服用されている方がかなり多いと思います。

そういう患者さんがシートをバラバラにすると、あら大変!なことになることも。

切っていないシートならば同じ薬を3個とか4個とか飲んでしまう可能性は極めて低いです。

でも、切ってバラバラにしていると、似た包装の薬を取り間違えて同じ薬を何個も飲んでしまったり、逆に全然飲んでいない薬ができてしまったりします。

当然薬の効き目が強く出すぎたり、副作用が出たり、逆に飲めていないから病状が悪くなったり…。

若いときには想像がつかないかもしれないですが、目が悪くなってくると見間違いってけっこうよくあることなんです。

そして、「自分の判断力が落ちてきている」ことはなかなか理解できなかったり、理解したくなかったり…。

 

②シートごと誤飲する可能性が高まる

えー、そんなことないでしょ!と思うかもしれませんが、シートごと誤飲する事故は年間10件程度は報告されています

大半は高齢者、そしてシートをバラバラにしているケースが多数。

切ったシートはとがっているので食道などに穴があいたり、手術したり入院したり…とおおごとに。

 

③シートの破損→保存性の低下

これ、表立って厚生労働省の報告とかには上がってきてはいない(と思う…)んですが、現場にいるとめっちゃあります!

「シートを切ったつもりで中の錠剤まで切れている」とか、「切ったシートの角が別の薬の包装をやぶいている」とか。

んで、これはただのグチなんですが、「残薬整理」ってのをするときに超めんどくさいんですよ。

バラバラになったシートを種類別に分けて、1つずつ包装に損傷がないか確認して…。

湿気るとダメになる薬ってめっちゃ多いですし、そうでなくても不衛生ですし。

光に弱い薬なんかもありますしね。

あと、「薬が外に漏れだすとヤバい」ってのもありますよね。

何にせよ、危ないです。

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一錠ずつ確認していくのはかなりの手間です。もちろん、仕事なんでキチンとやりますよ、やりますけど、でも、手間なんです。

 

④紛失しやすくなる→子どもやペットなどが飲み込む可能性が高まる

 小さくなることは紛失しやすくなること。

しかも、バラバラだから「なくなっちゃったからつぎのやつ飲んでおけばいいか」という意識になりやすい。

結果、「紛失した薬」はそのまま紛失したたまんま…それを子供やペットが見つけて飲み込むんです。

シートはX線でも見つかりにくいので、子供やペットが「なんか調子が悪そうだな」と思って病院につれていっても結局よくわからず…いつのまにか食道などが傷だらけに…なんてことも。

シートがやぶけてしまっていたら、その薬は子どもやペットには危険な量であったり種類であったり。

 

 

 

そんなこんなで、バラバラにするのは正直オススメしないんです。

「バラバラにしたほうが分かりやすい」ってのは幻想だと思います。

 

あと、

バラバラにすると錠剤やカプセルを押し出しにくいです!!

これ、ほんまです。

指のひっかかる場所が少なすぎて、押し出しにくいんです。

 

 

 

ちなみに、私がおすすめする薬の管理はこれ。

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 「1アサ」なんて小さくてかけないよ!という場合は、ペンの色を変えるでもよし、線とかで印をしてもよし、錠剤の入っているところではなくシートの平らな部分に書くでもよし、その辺は臨機応変に。

ハサミでチョキチョキするより安全で楽ちんだと思います。

 

飲み忘れても「あ、朝の薬飲んだっけ?飲んでないような…でも飲んでたら2錠飲むことになっちゃうな…」なんてこともありません。

動かぬ証拠、朝の薬がシートに残っていますから!!

 

 

 

あとは、薬局で一包化(いっぽうか)してもらうことですね。

 

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一包化のイメージ。ビニールなどの薄い包みに用法ごとにまとめてくれます。

 

 

多少の手数料はかかります(必要だと思われる方にはきちんと保険が使えます)が、少しずつ認知能力が衰えてきた方やシートが固くて錠剤やカプセルを押し出しにくい方、デイやショートステイなどに薬を持っていく必要がある方、ポケットのあるカレンダーでお薬を管理している方などにはおすすめ。

その薬局ごとに違いますが、たいてい「日付」「用法」「お名前」などを機械で印字してくれます。

希望があれば伝えてみてください。

薬によっては一包化できないものもあります(湿気や光にすごく弱い、とても潰れやすい、一緒に入れると化学変化してしまう薬がある、など)が、多くの薬は一包化できます。

 

 

 

現場では当たり前のことでも、案外知らない人はいるようなのであえて書いてみました。

これを読む人だけではなく、その人の家族などのちょっとしたお助けになれば。

 

 

 

それにしてもペンタブたのしい。

(へたくそすぎて見れたものじゃないけれど。)

出産前後のあれこれ

娘が生まれてはや半年以上たちました。

毎日かわいい、毎日たのしい。

世間一般と比べても、おそらくかなり平和な子育て生活なのでは…?

ありがたや、ありがたや…。

 

 

 

今更ながら出産前後のあれこれを。

備忘録みたいなもんです。

 

 

 

妊娠するまで。

 

まあまあトシなのでとにかくあれこれ言われました。

「とにかく早く」

「仕事は何とかなるから」

「絶対自分の子は可愛いから」

「コンビニ弁当なんて食べて!」

 

まぁ、言いますよね。

しかも「良かれと思って」ですよね。

分かるんですよ、その気持ち。

分かりますもん、今。

どう考えても子育ては体力勝負だから「若くない」よりかは「若い」ほうがいいし、どんな仕事でも半年や一年ぐらいなんとかなるし、そもそも私一人消えたところで社会が回らなくなるわけない。

産前あれだけ「可愛く思えないかも…」と心配した子どもは何のこっちゃない、めちゃくちゃ可愛いし。

妊娠中の食事も「オーガニックでナチュラルでバランスとれた食事」と「フライドポテト」ならばそりゃ前者のほうがいいかもしれません。

 

ですが!

 

うるせぇんだよコンチクショーーーー!!

 

でした。はい。

みんなありがとう。

でもストレスになるだけでした。はい。

分かってるし。そんなこと。

何なら真剣に子どもほしい人のほうがよく調べて知っているし。焦っているし。

子どもはあきらめた、あるいは欲しくない人たちはその人たちなりに考えたり悩んだりした結果だし。

 

「白菜ならあのスーパーより道の駅のほうが10円安くてきれいで大きかったわよ」みたいな感覚で人の人生に何か言わないようにしよう、と深く胸に刻み込むこととなりました。(妊娠出産に限らず。)

 

 

 

妊娠発覚後すぐつわりの洗礼を受けました。

とはいえ、そこまでひどくはなかったほうだと思います。

仕事中は飴をなめたりお茶を飲んだりしながらなんとか気合でごまかせる程度。

(すきっ腹も満腹も辛かったので絶妙な腹具合をキープする必要あり。)

帰宅後は緊張感や集中力が切れて疑似死体でしたが…。

引っ越し前の家のトイレはすごく寒かったので凍えながら吐いていました。

 

それまで落語なんてめったに聞かなかったのに、つわりでくたばっているときはよく落語を聞いていました。

あと、今日ヤバイ奴に会った - YouTubeばかり見ていました。

インドの屋台料理を作る様子をただひたすらUPしてあるんです。

ウケ狙いなし、どっきりなし。

でも中毒性があります。

おすすめ。

(つわりでオエーとか言いながらカレー作ったりしている動画を見ている妊婦…シュール…。ちなみにつわりがひどくてもカレーは食べられました。)

 

 

 

つわりが終わってしまえばこっちのもの!

わりと元気な妊婦だったと思います。

産休に入ってからは庭仕事したり、ゲストハウスの塗装などをしたり、バタバタ、ばたばた。

 

妊婦検診は今治の病院に通っていたのですが、病院に行っているのやら、お気に入りのうどん屋さんに行っているのやら…おかげで一回妊娠糖尿病の疑いをかけられました。(うどん食べてすぐ病院に行ってすぐ採血だったんですよね…、75gOGTTではむしろ血糖値は低いほうでした。)

 

もともと太っていたので「貯金があるから1gたりとも太らなくて大丈夫」と指導され、また、不思議といわゆる「妊婦のドカ食い衝動」もなく、体重はほぼ増えずにそのまま出産へ。

(そのため、公衆浴場の常連メンバーにも10か月近くなるまで妊娠がバレていなかった…。どんだけ太ってたんや…。)

 

破水が先に来てしまったので全く痛みのないまま入院、入院から半日ほどで「これが陣痛…なのか…?」という痛みが来はじめました。

正直、たいして痛くない…なーんだ、楽勝!と思っていたらあれよあれよという間に全開大、もちろんクソ痛い、ナメてましたごめんなさい。

でも、その時来たお食事の生パイナップル(大好物)は食べましたが。

立ち合い予定の夫とも無事合流してあっという間にスポーンと出産。

あっという間すぎて股が裂けました。(ゆっくり出産ならばそこまで裂けないそう。)

 

元気な女の子とご対面。

はじめて娘を見た感想は「うわ、髪あるわ」だったとか。

(夫の家系はわりと生まれてすぐから髪が濃いようです。私の家系は禿茶瓶派。)

娘とはここでさよなら、しばし病院スタッフさんたちにお預け。

 

裂けた股のせいで出血が多く要観察になったため分娩台でそのまま一晩を過ごすことになりました。

分娩台は硬かった…ウトウトしては点滴交換、ウトウトしては身体の痛みで起きて疲労困憊の朝を迎えました。

 

俎板の上の鯉のような一晩が過ぎて、病室に帰ったのは次の日の午前。

まあとにかく股が痛い。

もう、股。

頭の中は9割以上、股。

 

わりとすぐに母子同室になり、「はじめてのおかあさん」をするわけです。

おむつ替えたり、おっぱいあげたり、あやしたり…。

可愛いなぁ、うれしいなぁ、という気持ちは、確実に、ある。

でも、頭の中は「股警報」でいっぱい。

出産って大変なんですね、股が。

産後最初の排便(すいません。生き物の理ですので許して。)は大学入試よりも就職してはじめての重要案件のプレゼンよりも緊張しました。

(出産をみてくださった先生も「大丈夫、みんな排便しても股裂けないから!」と言っていたので、おそらくかなりの産婦さんが股警報で苦しんでいるのでしょう。)

 

入院中、夫や実母が来てくれたので娘を見てもらって寝ていました。

娘、夜は比較的おとなしかったので(今もですが)、私もまあそれなりに眠れて聞いていたほどには辛くもなく。

 

その後、退院して、出生届だの健康保険のあれこれだのめんどくさいのを片付けて(てか、こういうのこそマイナンバーカードとかで何とかしろよ、と思ったのは私だけではあるまい。本気でマイナンバーカードを運用する気があるならば「〇〇年以降の生まれの者は強制的に出生時にカードを作成し、それであれこれやる」的な感じにしないとダメでしょ。、その後は穏やかに育児と休息に専念を…と思いきや、まぁ、股警報股注意報になったあたりからやっぱり動いちゃいますよね。

生活に関してはしばらく実母があれこれ世話を焼いてくれたのは本当に助かりましたが、ゲストハウスのことなどは自分らで決めることなので、ね。

 

 

 

その後、娘は特に大きな病気もなく、これといってひどい夜泣きや癇癪もなく、わりとご機嫌よく育っています。

私の股も産後あれだけ存在を主張していたのに、もう存在を忘れるぐらい謙虚になりました。

 

私は生まれつき股関節が悪かったので(今は全く問題ないですが)娘も心配しましたが、どうも大丈夫そうで一安心。

それでもいろいろ親というものは不安がつきないもので、今は分からない障害はないだろうか、今後大きな病気や怪我をするのではないだろうか、など、やたらいろいろピリピリしてしまいます。

そのほかも収入は足りるだろうか、大きな自然災害は来ないだろうか、私や夫が早死したりやっかいな病気などにならないだろうか、この子が大きくなるころのこの国は大丈夫なのか、などなど。

その時その時にベストの対応をしたり、あらかじめ準備できるものは準備しておくしかないと分かっていても、それでも不安です。

(できるだけ早くトラブルに気づいて対応すれば、その後の人生が変わってくるかもしれないわけで、平時でも観察・気づきに抜け漏れがないか緊張するものですね…。これは出産するまであまり気にもしていなかったことです。)

 

そんなタイミングでまた「一人は可愛そう」とか「少子化はお前ら世代が子作りしないから…」的なことを言われてもね。

うるせぇよバーカ、でございますことよ、おほほ。

(暴言申し訳ございません。お聞き苦しい言葉遣いに反省はしていますが後悔はしていません。)

 

やっぱり

「白菜ならあのスーパーより道の駅のほうが10円安くてきれいで大きかったわよ」みたいな感覚で人の人生に何か言っちゃだめ(妊娠出産に限らず)

です。

 

 

 

子が生まれて見えるのは自分の影。

不安な気持ち、自信のないところ、空っぽなところ、などなど。

子の手をひいて自分の影に入れて育ててしまうか、自分の一歩前の光の中にぐいと押し出すか。

そのへんの差はいわゆる自己肯定感のような気がします。

別に虐待されていたとかいじめられていたとかそういう壮絶な過去はないものの、さして自己肯定感は高くないほうだと思うので、ここからが大変だなぁ、と今更感じる今日この頃。

娘に小さな手でぎゅっと握られるたびに心をキュッと絞められた気分になります。