大三島に移住した某薬剤師の脳みその中

生き物らしく生きたい!と思い大三島へ。毎日が冒険。

島の生き物 〜ニホンマムシ〜

久しぶりの生き物紹介コーナー、写真が撮れたら不定期UPしていこうと思います。

 

今日は家の周りの小鳥が騒がしいなぁ、と思ったらマムシがいました。

 

f:id:morimi2016:20170611224847j:image

↑ 茂みから睨みをきかせていました。

 

ヘビは毒があるから怖い!と言われますが、実は日本にいる毒ヘビは主に2種のみ、その他は無毒です。(沖縄諸島は事情が異なりますが。)

…ということは、その2種のみ覚えてしまえば、山歩きや田舎歩きも心配なし!!

 

覚えておくべき2種はこのニホンマムシ Gloydius blomhoffii 、そしてヤマカガシ Rhabdophis tigrinus です。

 

マムシは頭が扁平で、上から見ると三角形のような形をしています。身体は寸胴で短い印象を受けます。

 

分類はハブと同じクサリヘビ科です。

毒はハブよりマムシの方が強いですが、ハブはマムシより気が荒い上に毒の量がハンパなく多いのでマムシの方が安全…注意することに越したことはないですですけれどね。

 

マムシは国内のヘビの中では小型、つまり敵が多いのでわりと臆病です。

急に踏んづけられたり追い詰められたりしない限りは噛みつくことはありません。

 

噛み付かれた際はほぼ間違いなく毒液が注入されているので1秒でも早く病院へ、素人ができる有効な対処は毒の吸い出し以外にありません。 (毒の吸い出しも口腔内に傷があればアウトなので推奨できません。)

 ヤマカガシならば毒牙が奥歯なので「噛まれたけれど大丈夫だった」ということもあるのですが、マムシは毒牙が前歯なので諦めましょう。

 

このあたりではマムシのことをハミと言いますが、これは「食む (咬む)」を由来とする言葉でしょう。

母校のある香川もそうでしたが、四国の方言には比較的古い言葉があまり姿を変えずに残っています。

 

「食む」といえば万葉集山上憶良の一句を思い出します。

 

瓜食めば子ども思ほゆ

栗食めばまして偲はゆ

いづくより来りしものそ

目交にもとなかかりて安眠しなさぬ

 

万葉集は好きでよく解説集を読んだものです。

おおらかで、素直な句調が好ましく感じます。

 

写真のマムシはしばらくこちらを警戒したあと、静かに茂みの奥に消えて行きました。

写真を撮らせてくれてありがとう、元気で過ごせよ〜!!