新宮で分けてもらった茶の葉を加工してみました。
↑ こんな感じ!!釜炒り茶らしい黄色い水色。萎凋香 (茶の葉が酵素反応で作り出す独特の香り) がフワリと漂い、釜炒りらしい香ばしさもあります。(製造ミスによるコゲとも言えますが、それもご愛嬌)
お茶の作り方は熊本の阿蘇や八代の作り手さんに教えてもらいました。
本当に、ひとりの人間としても、職人さんとしても、素晴らしい作り手さんたちで、一度お会いしてお話を聞かせてもらっただけで私は彼らのファンになってしまいました。
このことはいつかドカンとまとめて書きたいですが、またの機会に。
本格的な製茶の機械を持っているわけではないので、おそらく「昔のひとたちが初夏の楽しみとして作っていた」釜炒り茶そのものだと思います。
使用した道具は
*薪
*ドラム缶のかまど
*大鍋
*竹ザル
*箕 (み、ザルに似た道具)
のみ。
↑ 使用したのはヤブキタ種、日本のお茶はほぼこの品種といっても過言ではありません。
ざっくり製造法はこちら。
竹ザルで萎凋 (いちょう) : 適度な水分量になるように、そして香りを生み出すために茶葉を萎れさせる
↓
釜炒りして殺青 (さっせい) : 酵素反応を完全に停止させるため高温で加熱
↓
揉捻 (じゅうねん) : 箕で葉っぱを揉み、抽出しやすくするとともに形成、水分の揉み出し
↓
釜で乾燥 : 低温でかき混ぜながら乾燥、このときにも香りが変化します
いろいろ温度やら時間やら、いわゆる「プロトコルの数字」を教えてもらいましたが、お茶づくりに関わる人たちが必ず言うことは
「最後は感覚」
だったりします。
今回実際に製茶の真似事をしてみて、たしかに!!と思いました。
鼻レーダーやベロメーター、温感センサーをフル動員して作る感じ…こればかりは文字にはしにくいことかもしれません。
↑ これは殺青の場面。熱いッス。めっちゃ熱いッス。
記念すべき初釜炒り茶、まずは茶葉を分けてくれた新宮の方やお世話になった熊本の職人さんたち、彼らと結びつけてくれた奇跡の仲人 (彼との奇跡の出会いもまたの機会に書きたいと思います。) に味わってもらおうと思います。
なんと評価されるか、楽しみです。
(初釜炒り茶の完成に感激しすぎて、自身の感覚がイマイチ信用できません。初めて作ったにしてはとても美味しいと思っているけれど、そんなことないかもしれない…。)