大三島に移住した某薬剤師の脳みその中

生き物らしく生きたい!と思い大三島へ。毎日が冒険。

セト貝とはなんぞや?!

このあたりでこの時期になると手に入る貝があります。

 

それがセト貝!!

 

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↑ でかーい!!

 

なんでも、潮が速くて水が綺麗な海でしか育たないそうです。

このあたりの海は穏やか、とついこないだ書いたばかりですが、それは表面だけの話。

実はこのあたりの海は潮が物凄く早いことで有名です。

潮の満ち引きが狭い島と島の隙間を通り抜けて行くため、潮が早くなるのです。

 

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↑ これは村上海賊の拠点の一つ、能島(のしま)のそばの海流。轟々と流れる様は圧巻でした。天然の要塞とはまさにこの事。村上海賊の話はいずれ。

 

… で、セト貝ですが、とりあえず素焼きにしてみました。

 

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↑ 身もでかーい!!

 

ぬ!ぬぬぬ!!

思っていたより身が大きく、しっかり締まっていて美味しい!!!

これは素敵なものを知ってしまいました!!

 

はい、ここからは生き物大好き、もと生物部部長の血が騒いじゃって調べちゃった系ウンチクです。火傷するかもしれないので適当にスルーを。

 

セト貝=イガイとのこと。

 

イガイ

【軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱イガイ目イガイ超科イガイ科イガイ亜科イガイ属】

 

分類はイガイガしてますが、貧歯類ですので、蝶番がスベスベの貝です。

翼形亜綱らしく、真珠層がよく発達しており、足糸を出して固着生活を送ります。

足糸はタワシの繊維のよう、貝殻の内側は黒真珠のようでとても綺麗でした。

オスとメスは分化しているので、素焼きにされてしまった写真のイガイたちは色が違う=オスとメス、という事でしょう。

尚、性転換するようで、大型が雌、小型が雄であることが多いようです。

イガイに限らず性転換する生物は結構いるのですが、性転換に関してはあまり詳しく研究されておらず謎ばかりの分野です。

イガイは胎貝と書き、女性器・胎(子宮、胎児をも現す)に似た貝という意味だそうです。

地方名もそれにちなんだものが多数あるようで、オマンコガイ、オメコガイ、ソックリガイ、ニタガイ、ニタリ(似たり)ガイ、トウカイフジン(東海婦人)、ヒナノカイ、ヒメガイ、ボボガイ、ヨシワラガイなど、想像力豊かな先人たちのピンク色の妄想が詰め込まれた名前目白押しです。

見た目通りムール貝やチヌ釣りに使うカラス貝とは仲間ですが、種類としては異なります。

 

 

なにやら妙に性が絡んだ貝ですね…。

人の生活に密接に関わる生き物は、調べたら必ず面白い話の一つ二つは見つかりますね。

生き物は楽しいです。

 

 

本日は夫の畑の手伝いをしていたので、だいぶ疲れました。

 

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↑ 農協さんから借りた、いらない枝を細かく砕いてくれる機械。巨大なささがきマシーン的な。

 

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↑ 畑の開拓をしています。いらない枝がごっそり。

 

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↑ 巨大ささがきマシーン君のお陰で大きな丸太以外がほとんど片付きました!!パチパチ!!

 

 ちなみに、拓けた畑は全体のはたして何分の一なんやら…という状態です。

でも、ここは重機を入れないと決めて拓いているので頑張るしかありません。

 

畑をやったり、生き物を飼ったりしていると『田舎でマッタリ』はあり得ないですね…。

マジで忙しい。

季節に追われている感じです。

 

でも!!

 

月並みな言葉にはなりますが、生きている感覚がすごくあって、充実しています!

ちらほら雪が舞う中、汗まみれ、泥まみれで仕事するのもなかなかいいものですね。

海はいいなぁ

海が大好きです。

 

サーフィンもダイビングもしませんが、海は大好きです。

夏も、冬も、海が好きです。

 

今日は午後がお休みだったので海をブラブラしました。

寒風吹き荒ぶなか浜辺をウロウロするビンボくさい女…何やらヤバい匂いがする光景です。

 

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↑ とにかく寒かった。

 

瀬戸内海はとにかく穏やかで、晴れて風が凪いでいる時などは波も立ちません。

今日は風が吹いていたので白波立っていましたが、これは比較的珍しい光景です。

 

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↑ これは風が無い日に撮った写真。波を忘れた海は湖のようです。

 

貝殻を拾ったり、ワー!と1人で騒いだりしました。

冷え切りましたが、満足!!

 

晩春〜初夏にはマテガイが、冬〜春はヒジキやワカメがとれるとか。

テングサを取りに行く人や、釣りに行く人、サザエを取りに行く人など、島の人たちは海の達人です。

そのうち教えてもらいたい!!

 

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↑ ご近所さんからいただいたサザエ。ゲンコツより一回り大きいぐらい!立派!

 

時に怖いですが、やはり海はいいものです。

 

お茶への夢と野望

単に「田舎ぐらししたいなぁ」だけで大三島に移住したわけではないよ、という話。

長文御免。

 

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↑ 今日の大三島は霧雨でした。瀬戸内とはいえ、結構こういう天気が多いです。

 

私には夢があります。

それは、大三島でお茶を作り、島内外の人とお茶を楽しむこと。

 

思えば、きっかけは海外旅行だったかもしれません。

 

バイトで稼いだお金を握りしめて、初めて台湾に行ったのは2009年のこと。

たしかツアーで行ったはずです。

ありがちなコースをぐるぐる回り、故宮博物院や、夜市、九フン(フンの漢字はにんべんに分)などを楽しみました。

 

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↑ これはその時とは別に、台湾に行った時に撮った写真ですが、夜市の活気ある感じは大好きです。愛玉(アイユイ)という台湾定番のゼリーのような飲み物を頼んでいるところ

 

そして、よくある「外国人ツアー客用お土産センター」みたいなところに放り込まれたわけです。

そこで奇跡の出会いをするのです。

 

中国茶!!!なんじゃこりゃぁ!!!」

 

緑茶のようなフレッシュさもありつつ、紅茶のような香りもある…そしてなんとも愛らしい茶器や道具類…一瞬で虜になりました。

あんまりお金は持っていませんでしたが、販売員に押し付けられるがまま、たくさんお茶を買って帰った記憶があります。

(ちなみに、その時買って帰ったお茶は観光客だましのような粗悪なモンだったと思います…。お土産センターで飲んだお茶は美味しかったような気がするのですが…。)

 

そして、帰国後にすぐに中国茶を調べて買い集め、その道を極めるべく…

 

…ということにはなりません。

その後、中国茶のことなどすっかり忘れてビールや日本酒ばかり飲む、お茶とは全く関係ない生活を送っておりました。←バカ丸出し!

 

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↑ こんな感じ。三歩歩けばすべて忘れる鳥人間君は私の分身です。可愛がってやってください。

 

お茶をもっと楽しみたい!!と再度熱が上がったのはひょんなことで紅茶教室に誘ってもらったときです。

薬剤師になる前に勤めていた会社のとあるお客さんと仲良くなったのですが、この方がまた素敵な方で、いろんなことを紹介してくれて…その一つが紅茶教室だったのです。

 

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 ↑ 写真は下手くそですが、お茶は抜群に美味しかったです。そしてティーウェアーも素晴らしい!!

 

先生に教えてもらってちゃんと淹れたお茶のおいしさ、おいしいお茶がつなぐ人と人、人と人が出会った時の化学反応、お茶の歴史、多様性…これは素敵!!面白い!!と思ったのです。

いわゆる茶の湯の世界はサッパリ分かりませんし、格式高い紅茶の世界や、中国茶の奥深い世界も詳しくは分かりませんが、そんな私でもこんなに楽しめる!!いうことで新しい世界が目の前に広がったような気がしました。

 

たったの数時間の紅茶教室でしたが、そのあとずっと、いつかは美味しいオリジナルのお茶を作って、みんなで楽しめる場を作りたいなぁ…とどこかでずっとくすぶっていました。

 

その後、たまたま私よりもお茶が好きかもしれないどうかしている夫(!?)と結婚し、島へ移住。

島に移住するまでは、「さすがにお茶を作るのは無理だろう…」と思っていましたが、なにやら話を聞いていると、「昔はお茶育ててたよ」と島の大先輩方がいうではないですか!!

 

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↑ 長年放置されていた島のお茶の木も見つけました。イバラが絡み、虫もついた形跡がありましたが花を咲かせてしっかり根付いています!

 

みかんの耕作放棄地は荒れ放題ではあるもののいくらでもあるし、なにより島の人たちは「無ければ自分で作ればいい!若い者はなんでもやればいい!」という雰囲気、こうなりゃやるしかないでしょう!!

 

着火!再燃!!

 

…かくして、ちゃっちゃか畑を借りて、開墾作業中です。

今年の春には少し植えてみる予定にしているので、今生えている雑木を伐りはらわねば!

チェーンソーなんか振り回しちゃって見た目だけはいっちょ前、安全第一で頑張ります。

 

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↑ こちらがお茶が好きでどうかしちゃっている我が夫氏。開墾作業はこんな感じで手作業です。

 

一般的にお茶といえば日本茶ですが、世界中の色んなところでお茶は愛されていますし、加工法も星の数ほどあります。

大三島で『いわゆる日本茶』を作ろうとすれば無理もあるかもしれませんが、数多あるいろいろな加工法を試していけば、「これは美味い!!」と思えるお茶は必ずできるはずです。

 

幸い、大三島には素晴らしい柑橘を育てる農家さんがたくさんいらっしゃるので、それも楽しみの一つ。

新しいフレーバードティーも作れそうなので気合も入るってものです。

 

課題は山盛りありますが、いままで人生の中で一番ギラギラしている自信があります。

お茶への夢と野望は尽きません。

黒鯛 170円也

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この前鯛を食べたところなのに、困っちゃう!!

目が合ったので買いましたよ、だって、170円ですよ!!

 

お刺身にして頂きます。

 

手に入らない時は全く手に入らない、でも、旬の時や豊作・豊漁だった時、都会に出荷できないような品物(傷があるみかん、形が悪い野菜、知名度がなくて買い手がつかない魚など)は安くたくさん手に入る、それが島の買い物です。

 

いつでもなんでも美しいものがそれなりの価格で手に入る都会はやはり凄いと思いますが、こういう旬と運を楽しむことができるのは島…というか田舎の良いところだと感じます。

たまには料理をがんばる!

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↑ どどーん!!

 

毛ガニに続いて食べ物ネタです。

食いしん坊将軍なので許してつか。

(「〜つか」は「〜ちょうだい」の意味の伊予弁です。やってつか、取ってつか、みたいに使います。)

 

カニで一瞬元気が出たものの、押し並べてここのところお天気が悪かったり、それで畑の開墾がすすんでいなかったりたり、仕事が忙しかったり、つまらないミスをしたり、すっかり滅入っていました。

 

私の勤める薬局は週6勤務、平日のうちの1日と土曜日が午前勤務です。

今日は午前勤務の平日だったので、気分を変えようと思って料理をがんばってみました。

上手ではないけれど、料理は好きなんです。

 

きょうのお買い物はこちらっ!

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なんでしょうねぇ、この大きさで500円って…

このあたりは本当に鯛が安いです。(この鯛を購入したのは因島ですが、大三島もだいたい一緒です。)

頭から尻尾の先まで約30センチ、稀勢の里が持ったらきっと金魚みたいに見えるでしょうが、一般家庭には豪勢すぎるお買い物です。

 

これとカンパチのアラを山盛り買いました。

こちらは300円なり。

 

鱗をとって…さばいて…皮をひいて…

 

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↑ じゃーん!

 

素人ながらなんとか三枚おろしはできるようになってきました。

最初はボロボロにしてたけど…、ごめんねお魚さん。

 

そしてお料理に。

冒頭の写真です。

 

《お品書き》

麦ご飯

鯛のアラ汁

カンパチのアラと大根の炊いたん

鯛のお刺身

鯛の中華風カルパッチョ

カンパチのカマ焼き

 

思いつきで作った鯛の中華風カルパッチョが美味しかったです。

 

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お魚のさばき方を教えてくれる人、探しています!

島の美味しい食材をもっと美味しく味わえるようになりたいです。

 

… うむ、明日からも頑張ろう! 

初?!毛ガニ!!

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↑ どーん!!!

 

物心ついてから毛ガニを食べるのは初めてかもしれません。

美味しいですねぇ、毛ガニ!

蟹味噌って正直そこまで愛していなかったのですが、毛ガニの蟹味噌はマーベラス!でした。

トロッとして、生臭くなくて、チーズやウニのような味わい…ファビュラス!!

(最近腐れ縁の古い友人に教えてもらった叶姉妹のブログが面白くて影響を受けています。『ファビュラスな姉の何も入らないバッグ・シリーズ』は本当にオススメです。)

 

毛ガニの毛はなぜ生えているのか、ネットで調べてみました。

 

ケガニの生息地は水深30~200mの砂泥海底、ここには天敵も多く、海底の泥などが付着しやすい毛を獲得した毛ガニは生息地の風景に紛れ込みやすい。生息に有利だったため毛ガニには毛がある。

 

 ホンマかなぁ?!

 

 水揚げした時点で泥や藻でビッシリ、な感じはしないのに、こういう説がまかり通っているのは釈然としないんですよね…。

 

教えて偉い人!!

毛ガニの毛が気になって気になって夜も7時間ぐらいしか眠れないわっ!!朝も起きられないわっ!!

 

今回のカニ飲みはフワッと集まった島の若者達でやったのですが、この限界集落大三島にもなんだかんだで20〜40代の人間がいるもんですね。(人数は多くないですが…)

物好きでチャレンジャーな移住者や、家業を継ぐ地元の若者達など。

事あるごとになんとなく集まって、あーでもない!こーでもない!と喋る時間に活力と刺激をもらっています。

 

やっぱり大三島は素晴らしいところです。

 

 

 

*注意

毛ガニは大三島で採れたものではございません。正真正銘、天に誓って北海道産です。

 

瀬戸内の夕暮れ

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瀬戸内の夕暮れは本当に美しいと思います。

 

凪いだ海は夕焼けをほんのり映して、灯台や街の灯がところどころでキラリ、島々の影が切り絵のように浮かび上がるその光景はまさにプライスレス!

 

瀬戸の花嫁なんかを鼻歌で歌いつつ職場から家までドライブするのが癒しのひとときです。

 

本当は朝陽も拝みたいところですが、朝は弱いのでパス、1秒でも寝ていたい…!